漢方の視点で分かったことパート2になります。
②接種時の環境の影響を受けやすい
ワクチン接種後のお客様や患者様に、【湿】が原因で症状が強く現れるという反応が多くみられた時期がありました。
その時期は昨年8月。
昨年8月といえば全国的にも雨日が異常に多かったです。
こんなに雨ばかりの8月は私も初めてに思います。
これだけ雨が続くと例年以上に湿気がかなり強くなります。
【湿体質】の人は外気の高い湿気に影響を受け、さらに体に湿が溜まりやすい傾向にあります。
今年1月に3回目接種を終えた方は(まだ人数が少ないので定かではありませんが)乾燥している季節だからか、今のところ【湿】の影響が出ている人は少ないようです。
また、雨日などの天気が悪い日は気圧が低下したり気圧差が大きく生じたりしますので、その影響も見受けられました。
「気圧差」の影響を受けやすい体質は【瘀血(おけつ)】です。
【瘀血】とは血がスムーズに流れず、滞った状態をいいます。
昨年8月の新型コロナワクチン接種では、漢方的にみて【湿】【瘀血】の影響が出やすい気候でしたので、【湿体質】や【瘀血体質】の方には、【湿】や【瘀血】を取りのぞく漢方薬をいつもより増量したり強化したりする漢方内容にしました。
そのようにさせていただくことで、ワクチン接種後の反応が軽かったという方は多かったです。
また運悪くワクチン接種後体調が悪い日が続く方でも体質を見極めその人その人に合わせて【湿】や【瘀血】をより改善する漢方薬に変更するとすぐに体調が改善される方がほとんどでした。
体質は千差万別ですので、弱りが生じた人には補って回復するように、冷えが生じた人には温めて改善するようになどのその人その人に合わせた調整もいたしました。
寒い所にいて冷えが生じたり、甘いものを食べ過ぎて湿が生じたり、たくさんのストレスで瘀血が生じたりするように、いつもと違う状況や環境や行動で体に変化が生じ、悪影響が出て病気や症状が出現しますが、心身共に元気で体調がとても安定していますと少々のことでは体調は悪化しません。
漢方の視点からみたときワクチン接種もこういったことに当てはまります。心身が充実していて漢方的に健康のバランスがとても安定している方はワクチンを接種しても体調はよいままで、ほとんど悪影響はみられないはずです。
ただ元気で健康な人であっても体に何らかの影響が出ることの方が圧倒的に多いので、その時その時の気候や環境、状況にもよるとは思います。
→ ③に続きます。
池田東洋堂薬局
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