刺激的な辛さでお腹も刺激的!?

『夏は辛いもので汗をかいて暑さを吹き飛ばそう!』

上記は夏になるとよく耳にするフレーズだと思います。

(今年はちょっと違うかもしれませんが。)

夏になると辛い物が食べたくなるという人は多いと思いますが

『辛いのは好きだけど、食べるとお腹が痛くなる』

という人もよくみかけます。

ひどいと下痢をして何度もトイレに駆け込んでしまいます。

不思議なことにこの前は平気だったのに今回は下痢をした。

という場合もあります。いつも下痢をするという人もいます。

いくら辛いものを食べても平気な人もいるのになぜそうなるのか。


新臨床中医学では主に2つの原因が関係していると考えます。

それは

『熱』・『辛味』

です。

今回は『辛味』との関係についてお話します。

『辛味』いわゆる『辛い味』は、体内の気や血などの流れを良くしたり

いらないものを発散させて体外へ排出させたりする作用があると

漢方では考えられています。

一見、「流れを良くしていらないものを出す」のであれば

問題ないように思われますが、作用が強いと「いらないもの」だけでなく

「体に必要なもの」まで排出させてしまうことがあります。

健康で元気な人であれば問題ないのですが

疲れている人や弱っている人が『辛味』の強いものを

大量に摂取すると、弱っている体から必要な

エネルギーや栄養が出ていくため、さらに弱ります。

胃腸に弱りが生じると、辛さの刺激に耐え切れず、

食べたものを腸に留めておく力が足りずに漏れ出て

しまうのです。つまり下痢になってしまうのです。

刺激が強いとその刺激を抑えることができず、痛みと

なって腹痛が起こります。

普段は大丈夫なのに今回は辛い物を食べたら下痢や腹痛になった。

という人は、疲れや弱りのサインかもしれません。

寝不足や働きすぎ、運動のし過ぎ、食事の偏り、不摂生・・・

なにか無理をしていないか考えてみるいい機会です。

体の疲れや弱りの場合、漢方で体を立て直してあげると

多少辛い物を食べても腹痛や下痢を防げるようになります。

私も辛い物は好きですが、食べ過ぎると下痢や腹痛が出るので

食べ過ぎた後は漢方薬を飲みます(笑)。そして早めに寝ます。

効果テキメンです。

余談ですが、辛味は体の色々な流れを良くするのでストレスを

ある程度発散させてくれます。ですので、「辛いものが

無性に食べたい!」とか「辛い物を大量に食べてしまう」など

の人は神経の使い過ぎやストレスのあることが多いので

ご無理し過ぎないようにご注意ください。



池田東洋堂薬局(漢方)

病気の原因が分からず、「治療がうまくいかない」「治療薬自体無い」というご相談をよく受けます。そんな時に『新臨床中医学』の視点で考えると改善方法がみつかることは稀ではありません。少しでも多くの方のからだの悩みや苦しみが、少しでも軽くできたらと思いホームページを開設しました。