漢方あるある①

【職業病】

漢方相談をしていると、日常生活で悩ましいことがいくつか出てきます。

そのひとつが『食事』です。

漢方では、飲食物には必ず【薬味(やくみ)】【薬性(やくせい)】というものがあると考えます。 

薬味とは「辛味、甘味、苦み、酸味、鹹(しおからい)味」などの味を指し、薬性とは「温める性質(温や熱)」「冷やす性質(涼や寒)」「温めも冷やしもしない性質:平(へい)」などの性質を示します。

体を温める薬性をもつので例を挙げると「生姜」「にんにく」「わさび」「山椒」など、体を冷やす薬性をもつものだと「ゴーヤ」「緑豆」「なすび」などがあります。

ほかに「肉類」「甘味」があるのでエネルギーや栄養を補うと考えます。その中でも鶏や牛は「気」というエネルギーを、豚や鴨は「陰(いん)」という栄養を補います。

このように食べ物には薬味薬性がありますので、食事をする度に「にんにくがメッチャきいているから熱になるな」とか「今日は納豆オクラ山芋などの粘々系が多いから湿(しつ)が生じやすいな」とか「飲み会の付き合いでお酒を沢山飲んだから瘀血(おけつ)がひどくなるな」などと考えてしまうのです。

今の私の体質は『熱も湿も瘀血もある』ので、上記のような食べ物が目の前に出てくると「あらあら体質に合わない(悪化させる)やつが出てきちゃったぞ」とどうしても思ってしまうわけです(笑)。

自分の体質に合わない食材はそうでない食材に比べて敏感に頭が働くので悩ましいところではあります(笑)

それとは別に、すごく痰がからんでいる人がジュースなどの甘い飲み物を飲んでいるのを見かけた時や赤ら顔で目が充血している人が担々麺などの激辛料理を食べているの見かけた時は「それが身体をもっと悪くするのに・・・」と余計なお世話なことを考えたりしてしまうのです。

題名通り『職業病』です(^^;)

でも無意識に余計なお世話なことを考えながら飲食している誰かをジッと見るのは変な人なので、なるべく無意識にでも見ないようにしよう・・・。


池田東洋堂薬局(漢方)

病気の原因が分からず、「治療がうまくいかない」「治療薬自体無い」というご相談をよく受けます。そんな時に『新臨床中医学』の視点で考えると改善方法がみつかることは稀ではありません。少しでも多くの方のからだの悩みや苦しみが、少しでも軽くできたらと思いホームページを開設しました。