“〇月〇日の天気ってどうだったかな?”
漢方相談をしていると私はよくこんなことを考えています。
雨の日、雨の降る前の日、雨日の翌日の晴れた日、乾燥した日、湿気の多い日、暑い日、寒い日など様々ですが、これらの天候によって体調が良くも悪くも変化する人は多いです。
病気やつらい症状が天候に左右されることはよくあります。
最近では
『気象病』
『天気痛』
などと言ったりもします。
新・臨床中医学(漢方)では、天候から症状の原因(体質)を特定することは珍しくありません。
お客様との漢方相談でのやりとりの中で、以下のような会話はしばしばです。
お客様「先生、先週体調の悪い日があったんです」
私「それって先週の△日じゃないですか?」
お客様「そうそう先週の△日です!!」
私「△日は天候が〇〇だったから恐らくそのせいですね」
お客様「確かに天候が〇〇の時は体調が悪いですね」
というふうに天候から病気や症状の原因が特定できるのです。
また、漢方薬を選別するにあたっても
『これから寒く(暑く)なってくるから漢方薬はこれにしよう』
『梅雨の季節に入ってきたのでこの漢方薬を増やそう』
『出張先(旅行先)の△△は気候が〇〇だから漢方薬の内容を変えないと』
というようなことなどを考えています。
新・臨床中医学(漢方)は症状だけで原因(体質)を特定することはまずありません。
舌や脈、飲食物や生活習慣、仕事、季節、活動、年齢、性別など様々な情報を考慮しながら原因(体質)を特定していきます。その情報のうちのひとつが天候なわけです。
漢方は「季節」と「体質」を結び付ける考え方があるので、漢方相談をおこなう初級者でも季節を念頭におくことはありますが、天候まで細かく考慮できる漢方の専門家は多くはありません。
「症状が悪化したその日の天気はどうだったかな?」
ということを考えている漢方の専門家は
熟練したベテランである場合が多いと言えます。
池田東洋堂薬局
TEL:093-561-3562
福岡県北九州市小倉北区木町3丁目13-1
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