今年は2~3週間ほど早い梅雨入りでした。
梅雨の時期になりますと「体調がすぐれない」という人も多いですよね。
なぜそうなるのでしょうか。
新臨床中医学の視点で考えてみますと以下のようなことがみえてきます。
【梅雨】
はどんな季節でしょう?
①湿度が高い
②気圧の変化が激しい
③寒暖差が激しい
ですね。
まず梅雨は、
①湿度が高い
です。
昨年は梅雨明けが遅かったせいか、7月後半は下痢のご相談がとても多かったです。
湿度が高いと体内に湿気が侵入しやすくなります。
ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス性胃腸炎の嘔吐や下痢の場合でも使用する漢方薬は「湿気」を体外から排出させるものが多いです。
“暴飲暴食の人”や“甘いものや果物、脂こいものよく食べる人” “アルコールを多飲する人” “運動不足の人”などは体内に湿気がたくさん溜まる【湿体質】に陥りやすい傾向にあります。
【湿体質】は、梅雨時期の湿度が高まる影響で、より湿気が体に溜まってしまうのです。
この湿気が溜まり過ぎるとお腹に悪影響を及ぼし、軟便の下痢になりやすくなります。
また湿度が高いとその影響により
体が重だるい、頭が痛い(重い、絞めつけるような痛み)、痰が出る(痰がからむ咳が出る)、関節や筋肉が痛む(重たくなる、こわばる)、皮膚が痒い、化膿する、めまいがする、胃がムカムカする、むくむ、後鼻漏(鼻水がのどに流れる)、おりものがネバネバする、目やにが出る、不眠、精神不安、肩こり・・・etc
といった症状が出やすくなる場合があります。
②気圧の変化が激しい
梅雨時期は気圧が下がったり上がったりの変化が激しく、この気圧の急な変化で体調を崩してしまう人も多いです。
気圧の変化で体調を崩しやすい人は
【瘀血(おけつ)】体質
の場合が多いです。
【瘀血】とは血がスムーズに流れず、滞っている状態をいいます。
最近ではスマホを何時間も見る人にも多くみられるように思います。
【瘀血】体質は
夜中何度も目が覚める、月経が始まると調子が悪くなる、天気が悪いと調子も悪くなる、テレビやスマホの画面を見ると気分が悪くなる、症状が現れやすいのは手の中指や肘の内側あたり、刺すような痛みが多い、脈が飛びやすい・・・etc
こんな状態の人が多いです。
③気温差が激しい
梅雨はジメジメ蒸し暑いようでいて、雨が降ると急に冷えたりしますよね。
今年は特に寒暖差が激しいです。
急に寒くなったり、急に暑くなったり。
この急激な温度変化により冷えたり熱をかかえたりして体調を崩してしまうのです。
漢方の考え方の“【風寒】【風熱】といった邪気が体内入り込んで不調となる”といった状態に似ています。
【風寒】や【風熱】の邪気が体内に侵入すると
頭痛(片頭痛)、のどの痛み、クシャミ鼻水、発熱、悪寒、めまい、首肩のコリ、咳、体の痛み
などカゼのような症状も多く現れます。
これに梅雨の湿気が加わるとしつこい関節や筋肉の痛みやこわばりも生じやすくなります。
「高い湿度」
「激しい気圧差」
「激しい気温差」
これだけそろえば自律神経や体調が悪くなるのは納得ですね。
漢方では梅雨を乗り越えるお薬や方法があります。
「困ったな」と思ったときは是非ご相談ください。
漢方相談が増えており、近日のご予約が取りづらい状態が増えております。
ご予約はお早めにお願い申し上げます。
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