前回不眠症の原因の多くが
「脳の過度な緊張」
だとご説明いたしました。
新臨床中医学ではこの他にも原因はいくつか考えられるのですが
その内の一つに
【痰湿(たんしつ)】
があります。
【痰湿】とは体の中に溜まった濃いいらないものを指します。
痰湿はどちらかと言えばベタベタ粘々したイメージです。
痰湿が体に溜まると、睡眠時に仰向けの体勢でいることが苦手になる人が多いです。
「仰向けの体勢だとなかなか寝付けない」
という人は実は多いです。
『仰向け』で寝ると腰が痛くなったり、鼻が詰まったり、いびきが大きくなったりするなど不快な症状が現れやすい人は痰湿体質かもしれません。
こういった体質は
痰湿を体から排出させる漢方薬を服用することで、体の中の痰湿が段々と無くなり、徐々に仰向けでも不調が現れなくなり、睡眠も改善していきます。
ただし、痰湿体質の人は、大半が痰湿を生じやすい飲食物を摂っています。
飲食物が痰湿を生じやすくさせているのですが、まさか飲食が不眠の原因になっているなんて誰も思いません。
意外にも『健康に良い♪』という飲食物が痰湿を生じさせていた。
なんてこともよくある話です。
ですので、私は漢方相談時、飲食物にとても重点をおいてお話を聞いたり指導したりすることが多いです。
今の時代は
“健康には○○が良い”、“美容には□□が良い”、“こんなサプリがいい”
と、“良い”と言われるものならなんでも摂取する傾向にあるような気がします。
ご自身にそれが本当に合っているかそうでないか分からず、むやみやたらに体に取り入れ過ぎている。こういうことが原因で痰湿体質になっている人は少なからずいます。
「私にとって何を摂ったらいいか?」
ではなく
「私は何を減らすべきか?」
の方が、健康にきれいになることが多いです。
私は
「あなたには○○が合っていますよ」
という指導はよくさせていただきますが、
「△△は減らしてください」
という指導の方が何倍も何倍も多いです。
睡眠でお困りの際は是非ご相談ください。
皆様のご健康を精一杯サポートさせていただきます。
ちなみに横向きの姿勢でなかなか寝付けないのは
『脳の緊張タイプ(気滞瘀血体質)』に多いです。
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