漢方による不妊療法と現代治療と②

①のつづきから

新臨床中医学(漢方)からみると

ホルモン補充療法をしても『採卵数が1個』『内膜が厚くならない』『AMH(抗ミューラー管ホルモン)が低い』など現代医療をもってしてもうまくいかない場合が多いです。そして「原因が分からない」と言われます。または「年齢のせいだ」と言われてしまいます。


原因が分からない? 年齢のせい?


いえいえ、原因をみつけて治すことが『新臨床中医学』の基本です。

現代医学では「年齢のせい」かもしれなくても『新臨床中医学』ではそうではありませんので安心してご相談ください。


30代の頃よりも漢方薬を飲みだしてからの40代の時の方が

採卵数や内膜の厚さ、その他の数値がよくなったなどということはよくあります。

『新臨床中医学』でみると現代医学や今までの漢方の考え方でもわからなかったことや解決方法がみえてくることが多くあります。


新臨床中医学で考えると

新臨床中医学では多くのお身体の情報を集めます。 その情報を分析し、妊娠しやすいように・着床しやすいように・出産しやすいように、体質を見極めてその人その人に合った漢方薬を選定します。季節や環境、習慣、飲食や体質の変化によりその都度漢方薬も変更したり加減したりします。

新臨床中医学からみる問診では、『月経』だけでも

周期、期間、色、量、塊の有無、月経痛、月経時に起こる症状、月経前症候群(PMS)など

多くの体の情報が集められます。

月経時の痛みであれば「月経始めが強く出る・終わり頃に出る」「休むとよくなる・動くと軽くなる…」などさらに細かく情報を集め、どんな体質なのかを分析していきます。その他も同様です。


ほかにも

『おりもの』の有無や色、量、粘度、発生する時期、におい

『不正出血』の色や量、粘度、発生する時期

などでも改善するための体の情報が読み取れます。


不妊と関係なさそうなことも新臨床中医学では改善するヒントだと考えます。

『痒み』『痛み』『不眠』『イライラや不安感などの精神状態』『便秘』『肌トラブル』・・・・。


これらもなぜそうなっているのかを細かく情報を集めどんな体質かを分析するわけですが

こうやってみると、身体を知るヒントは意外と多くあることがわかります。


新臨床中医学では他にも『舌診』『関節負荷テスト法』『脈診』を駆使して体質を見極めていきます。舌診脈診は数万例もの臨床データを元に改良されていますので、従来より的確に体質を見極めることができるようになっています。さらに新臨床中医学独自の『関節負荷テスト法』は体験されるとその効果にみなさん驚かれるほどで、体質を見極めるのに非常に優れた方法です。口述では説明が難しいですが、関節負荷テスト法は『野球肘・テニス肘』の記事で少し書いています。


どうしたらよいのか分からなくても、これらのヒントから改善策がみえてきます。

『この人は流れが滞っているぞ』

『陽気が不足しているから補わないと』

『たまっているものを排出してあげなきゃ』

『毎日良いと思って食べている食べ物が合ってないな」

『今している健康法はしない方が逆にいいかも』

など色んな事がみえてきます。



本当の漢方医療を知ってほしい


「昔からこの漢方薬は不妊に良いと言われているから」


という理由だけで漢方薬が処方されているケースは意外にも一般的です。

しかし本当の漢方療法はそうではありません。特に新臨床中医学ではまず考えられません。

上記でお話したように

『心身の情報を集め分析して、その人に合う漢方薬を選定する』

が大原則です。

「昔からこの漢方薬は~」ではなく、その人その人に合った漢方薬であることが重要なのです。


新臨床中医学では、

天気、季節、環境、食事、生活習慣なども体に影響を及ぼすものと考えます。


ですので私の漢方相談では、たくさんのことをお聞きします。

たくさんの情報からお一人お一人の問題解決策が見えてくるので

今までうまくいかなかったことがうまくいくようになるのです。


病院の不妊治療中でも漢方治療を並行して行うことはできますのでご安心ください。

漢方薬と並行して治療することでホルモン療法の効果が高められますし、副作用も軽減出来たり、体調が良くなる方も多いです。

新臨床中医学を通して、少しでも皆様の手助けの一助になれればと

おもいますのでご相談いただければ幸いです。



池田東洋堂薬局(漢方)

病気の原因が分からず、「治療がうまくいかない」「治療薬自体無い」というご相談をよく受けます。そんな時に『新臨床中医学』の視点で考えると改善方法がみつかることは稀ではありません。少しでも多くの方のからだの悩みや苦しみが、少しでも軽くできたらと思いホームページを開設しました。