漢方からみるめまい・ふらつき・メニエール

メニエール病は回転性のめまいが特徴的ですが、

その他のめまいは

「フワフワする」

「クラッとする」

「目の前が暗くなる」

「崖から落ちるような」

「うしろに引っ張られるような」

など様々です。

メニエール病は難治性の病気として有名ですが、その他のめまいも意外と治りにくい場合が多く、毎年たくさんの患者様がご相談にいらっしゃいます。


春に多いめまい

 特に春の時期は、風(ふう)という邪気(風邪:ふうじゃ)が体内に侵入しやすいと言われ、侵入した【風邪】がめまいを引き起こす、と漢方では考えます。


風邪はほかに

耳鳴り、かゆみ、けいれん、ふるえ、しびれ、花粉症など

を引き起こす原因にもなるとも考えられています。

春は、ストレスや神経の遣い過ぎ、考えすぎ、目の使い過ぎなどによる脳の過度な緊張状態が長く続いていると風邪が発生したり侵入しやすくなります。

【風邪】が原因のめまいであれば、風邪を取り除けばいいわけですが、風邪は【熱】や【冷え】と結びついて、体内に侵入しやすいので、

風邪+熱タイプ

なのか

風邪+冷えタイプ

なのかを考えて治療を行わないといけないことはよくあります。

この時期のめまいの基本的な治療は

『脳の緊張を緩和させながら風邪を取り除く』

です。


この基本の治療に

『熱タイプは冷やす』

『冷えタイプは温める』

漢方薬を加えるといいわけです。

体質が明確な人であれば、これらの治療だけでもよくなっていきます。


めまいの原因はさまざま

めまいの原因は他にも

・水分の過剰摂取または体内の水分がうまく出ていかない【水過剰タイプ】

・疲労や食の偏りにより体に必要なものが足りない【弱り(不足)タイプ】

・飲食過多や偏食などにより体に不必要なものが溜まっている【痰湿(たんしつ)タイプ】

など様々あります。


めまいの原因を簡単な例で挙げますと、

ある人は「イライラ」、ある人は「水分の摂りすぎ」、「食べすぎ」「香辛料の摂りすぎ」「体力の低下」「スマホのし過ぎ」「冷たいものの摂りすぎ」などだったりします。

まさかこんなことが?と思った人も多いかと思いますが、意外と原因は単純だったりします。飲食や香辛料、スマホなどをやめてその人に合った漢方薬で治療をおこなえばすぐに治ることもあります。

ただし病院で治療しても改善されない人は、めまいの原因が少し複雑にからみ合っている場合が多いです。だからといって改善できないわけではありません。問題を一つ一つ解決していく必要がありますが、問題を解決していけば、めまいは良くなっていきます。


ご高齢者のめまい・ふらつき

 ご高齢者のご相談で多いのが「ふらつくめまい」なのですが、ほとんどの患者様が「年齢(高齢)のせいだから治らないよ」と医療機関から説明を受けたとおっしゃいます。


 新臨床中医学では「年齢のせいで病気になる」とは考えません。

何か原因があるから結果として病気になると考えます。年齢を重ねると病気になる確率は高まりますが、原因がなければ病気にはなりません。


ご高齢者のめまいは、改善するのに時間がかかることが多いですが、全く治らないかというとそうではありません。

実際治って薬がいらなくなった方もたくさんいらっしゃいます。

めまいには、老若男女問わず誰にだってなにかしらの原因があるので、年齢のせいというのは関係ありませんのでご心配はいりません。

新臨床中医学の視点からめまいを考えてみると、改善点がみつかるかもしれませんよ。


池田東洋堂薬局

福岡県北九州市小倉北区木町3丁目13-1

TEL:093-561-3562


池田東洋堂薬局(漢方)

病気の原因が分からず、「治療がうまくいかない」「治療薬自体無い」というご相談をよく受けます。そんな時に『新臨床中医学』の視点で考えると改善方法がみつかることは稀ではありません。少しでも多くの方のからだの悩みや苦しみが、少しでも軽くできたらと思いホームページを開設しました。